「人と思想」シリーズ

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人と思想84『アダム=スミス』ぱらぱら見

アダム=スミス_表紙

アダム=スミス_肖像

 

アダム=スミスといえば『国富論』が有名ですよね。経済学の父とも言われる18世紀のイギリスの経済学者・哲学者です。学校の授業で習った人も多いのではないでしょうか。

「アダム=スミス」の名前や著書『国富論』、その中に登場する「見えざる手」という言葉を社会のテストのために覚えたとしても、人物像や著書の内容を知っている人は少ないかもしれません。

本書は、アダム=スミスの生い立ちや時代背景、著書の内容に触れながらスミスの思想について優しく解説している、いわばアダム=スミス入門書です。『国富論』などスミスの著作を読む前に目を通しておくと、きっとより興味を持って読むことができるでしょう。

 

目次

アダム=スミス_目次

 

Ⅰ スミスの時代と生涯

ふるさとの町

アダム=スミス_p26-27

1723年に、カーコールディのハイ-ストリートで生まれたアダム=スミスは、14歳でグラスゴー大学に進学しました。当時は12歳前後での大学進学が普通だったので、身体が弱く遅れたようです…

 

大学教授として

アダム=スミス_p50-51

オクスフォード大学への留学を経て、1751年にグラスゴー大学論理学教授に就任しました。

翌年には、自らの希望で道徳哲学の教授に転じ、自然神学、倫理学、正義(法と統治)論、政治経済論の4部門に分けて講義を行いました。スミスの講義は評判がよく、特に最初の著作『道徳感情の理論』が出版されると、名声は国際的になり、他国からの留学生もやってきました。

 

フランス旅行

アダム=スミス_p58-59

グラスゴー大学の学部長、副学長を務めた後、大学教授を辞任し、バックルー公爵のフランス遊学に家庭教師として付き添いました。この時期、フランスの社交界とかかわりを持ち、思想家たちと交流を深めました。

 

『国富論』の誕生

フランスからの帰国後、いよいよ本格的に『国富論』の執筆に取り組みました。約10年後の1776年3月9日、ようやく『国富論』が刊行されました。この本は、スミスの生前に5版を重ね、すぐにドイツ、フランス、デンマークなどで翻訳されて、国際的に広がりました。

 

 

Ⅱ スミスの思想と学問

人間の把握

アダム=スミス_p94-95

「つまり、人間は利己的ではあるけれども、他人の幸不幸に関心をもたせるものを本源的にもっており、他人の幸福を必要なものたらしめる、というのである。」

 

商業社会

アダム=スミス_p130-131

「スミスは、富概念のコペルニクス的転回を行ったといわれる。つまり、スミスは、ほんとうの富は、お金ではなく、生活の必需品や便益品などの労働生産物だと考えたのである。お金は、それ自体では何らの人間の欲望も必要も満たしてくれない。お金で食料や衣服などを購入して、はじめてわたくしたちは、欲望や必要を満たすことができるのである。」

 

富裕への道

アダム=スミス_p156-157

「スミスは、社会の総資財は三つに分けられるという。第一は、消費者の手に渡って消費を待っている消費財である。第二は固定資本であり、第三は流動資本であって、利潤を生むのに使用されるのは、この二つである。家賃のような、利潤、賃金、地代のいずれかからの派生所得をもたらすにすぎない、貸家のようなものは資本に入らない。」

 

独占と特権への批判

アダム=スミス_p170-171

富裕への自然な歩みを妨げるものとして、長子相続制や同業組合、何よりもスミスが「商業の体系」と名付けた、重商主義の考え方と政策などを随所で批判していました。

 

国家の役割

アダム=スミス_p184-185

 

Ⅲ スミスと現代

スミスと日本

アダム=スミス_p202-203

『国富論』は、明治維新より10年ほど前に、ドイツ人医師のシーボルトによって、日本に持ち込まれていました。(ドイツ語訳版)

その後、明治17年から21年にかけて、イギリス版の最初の翻訳が出版されました。ただ、最初の翻訳書名は『富国論』だったそうです。

 

<内容と構成>

はじめに

Ⅰ スミスの時代と生涯

ロッホ-ローモンドの歌
ふるさとの町
文芸の興隆
大学教授として
フランス旅行
『国富論』の誕生
晩年の日々

 

Ⅱ スミスの思想と学問

人間の把握
社会形成の原理
富と道徳と法
新しい歴史観
商業社会
三大階級の社会
富裕への道
独占と特権への批判
国家の役割

 

Ⅲ スミスと現代

スミスと日本
スミス研究の意義

 

あとがき

年譜

参考文献

 

<書籍購入>

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