「人と思想」シリーズ

センチュリーブックス

『魯迅』が発売されました!

歴史上の偉人をさまざまな視点から紐解く「人と思想シリーズ」
195番目のタイトル『魯迅』が発売されました。

中国近代文学の父といわれる魯迅は,日本でいえば夏目漱石にあたる。社会主義国家をめざした中国では,毛沢東によって魯迅は革命文学者として神棚に祀り上げられる存在となった。その傾向は日本の魯迅研究者のなかにもあり,マルクス主義の文学的旗手として魯迅を評価するむきもあった。

本来の魯迅は,そんな物差しではかれるような文学的存在ではなかった。当時の中国人に内在していた阿Q的な精神構造から目をそらすことはなかった魯迅は,いっぽうでは古典文学の研究者として『中国小説史略』を著し,さらには魏晋時代の文人たちの言動をとおして,彼が当面していた1920年代の政治的思想的状況を風刺し,批判していた。晩年には,ドイツの版画家ケーテ・コルヴィッツの作品に刺激をうけた魯迅は,上海において社会的関心の強い近代的な版画作家たちの育成につとめた。

こうした複雑で多面的な文学者魯迅の実像をできるだけ伝えようとしたのが本書のねらいである。

 

目次

まえがき
第一章 魯迅―作家までの道のり
第二章 日記のなかの魯迅―映し出された作家人生
第三章 現実に向き合う古典文学者魯迅
第四章 語られ始めた魯迅、語り継がれてきた魯迅
あとがき
魯迅年譜
参考文献
索引

「人と思想」
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